私はケアマネならぬ、ケアコンサルタントが必要だと強く思っています。
介護に携わることのない人生もあるとは思います。
でも過半数以上の方は、介護に何かしら関わって生きている事と思います。
今も介護しています、って方も大勢います。
私は介護現場の最前線にいたわけではないので、手技のプロとしてではなく、全体を俯瞰してみていた者として、少しでも皆さんの役に立てたらとの思いで発信します。
介護にも色々ありますよね。
障害を抱えた子供の介護。
両親の介護。
義理の両親の介護。
祖父、祖母の介護。
配偶者の介護など。
それぞれが大事な人の介護をしているわけですが、中には深刻な問題を抱えるものもあります。
それがネグレクトなどの虐待やダブルケアラー、ヤングケアラーです。
私が現場を見ていた中で、このネグレクトは特に深刻でした。
特に身体的な虐待があるわけではない。
ただ放置され、食事も少量で、シーツや着衣も変えられずそのまま。本人の清潔も保持できていない状況でした。
そういう家庭が少なくとも300件に一件はありました。
介護力がない家庭であれば、ケアマネや市の介入によって改善することもあるでしょう。
介護力があっても家庭の複雑な事情によって、こういったネグレクトが起きていることに問題があるのです。
この場合はケアマネや市が介入したところで根本的な解決は望めません。
近年は介護サービスに関わる事業所にも、利用者の虐待を発見した場合に通報するよう通達が出ています。
通報されて、改善すればいいんですけどね。
実際問題これがなかなか改善しないんですよね。
まあほんとに緊急性があれば、然るべき対応が取られることもあるんでしょうけど。
でもそれって寂しいですよね。
そうなる前に防ぐことが出来なかったのか。
ネグレクトが起こる原因って色々あるんだと思います。
介護者自身の問題。
本人の問題。
経済的な問題。
外部から積極的に介入していくのは難しいことですが、そういった問題に真剣に向き合うことで、解決出来ることも多いと思うんですよね。
訪問系サービスの方々が目を光らせていれば抑止力にはなるでしょう。
通所系サービスの方々が本人の異変に気付くことが出来れば、深刻化することを防ぐことが出来るでしょう。
ですが、その一段階前に手を打つことが出来ないのか。
介護をすると言うことはとても大変なことです。
何度言っても分からない。
汚い仕事もしなければならない。
常に気を張っておかなければならない。
自由がなくなる。
そこでケアコンサルタントの出番です。
ケアアドバイザーという名前でもいいかもケアコンサルの方が説得力ありそうですよね。
いや名前は重要ではなくてですね。
基本的にケアサービスって、包括や居宅に介護サービスを必要とする相談があってから動くものですよね。
でもそれでは遅いと思うんです。
市などによる啓蒙活動も盛んに行われていますが、それはあくまでも大衆への呼びかけですよね。
スルーされてしまうことも多いかと思います。
このケアコンサルは、自ら家庭に戸別訪問してニーズを引き出し、アドバイスをするようなお仕事を行います。
訪問時に包括や居宅、サービス事業者の案内も行います。
なのでそれらの事業所の営業マンという立ち位置ですかね。
もしくは市の委託業者のような。
介護保険って複雑でわかりにくいと思うんです。
これは携わった家庭からよく耳にする言葉です。
今の受け身な体制ではなく、このようなアプローチをするようなものでもいいと思うんです。
きれい事かなとも思いますが、私自身はそういう仕事をしてみたいなと思っています。
それで救われる家庭があるならするべきです。
いろいろな制約があるのでしょうが、今の日本でそんな事を言っている余裕はありません。
悩みを持つ家庭が少しでも減り、地域ぐるみで介護をする、社会全体で介護をする意識を持つことの素晴らしさを、いつか皆さんにも知って頂けたら嬉しいです。
次回は気分を変えて趣味の話をしますね。
読んで頂きありがとうございます。